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アクティビティの分類①

アクティビティはその特徴により大まかに以下のように分類されます。

 

・アイスブレーキング

→緊張を和らげるような活動。難易度を落とし、あえてエラーを起こすような活動で笑い合う環境をつくったり、お互いのことを知り合うきっかけとなるような情報を交換したりします。

 

・ウォーミングアップ

→ストレッチや鬼ごっこなど、身体を動かす活動を通して、気持ちもほぐしていきます。

本格的な活動と関連づけた動きを取り入れたいところ。

 

・コミュニケーション

→お互いのコミュニケーションを活発化するような活動。意思決定、相互理解などを目的に行います。

イニシアティブに比べ、課題の難易度は若干低めのことが多いです。

 この活動が上手くいかないグループはイニシアティブ的な活動をやり遂げるのは難しいです。

 

イニシアティブ

→問題解決系の活動。グループの力を発揮し、設定された課題にグループチャレンジしていきます。

 

ディインヒビタイザー

→気持ちの抑制をとる活動。自分の素を出せるような環境が整い始めてから行うのが有効です。

 

トラスト

→お互いに芽生え始めた、そこまで積み上げてきた信頼関係を確かめ合う活動。

この活動をすると信頼関係が構築されるという誤解がありますが、あくまで信頼関係を確かめ合う活動です。

 

これらの特徴を持つアクティビティを、場の目的や参加者に応じて(何をなぜ、なんのためにです)
デザインするのがアクティビティファシリテーターの役目です。

 

活動の種類(鬼ごっこ系、ストレッチ系、じゃんけん系など)やフォーメーション(円、ペア、トリオ、2チーム対抗、ごちゃまぜ)なども考える必要はありますが、まずはこの分類を頭に入れてプログラムデザインしていきます。

 

感情→行動→認知

アクティビティを使った学びの場でファシリテーターは何に気を配りながら活動を決めていくか。

 

①感情

②行動

③認知

の3つの視点でアプローチしていきます。

 

参加者の方は始め、様々な心理的負担を感じています。(申し込みするかどうするか、申し込んだものの行くのに迷うとか、会場はあっているか、来てしまったものの会場に居場所を感じられないとか)

様々な心理的負担を越えてその場に立っている一人一人の「感情」の部分にまずはアプローチをかけます。(俗にいうアイスブレイクなどで)

 

感情がある程度クリアになっていないと、(心理的な不安状態が高いと)学びの妨げになってしまうので。

 

活動の中でその気持ちをクリアにしていきながら、アクティビティを通して参加者の「行動」にアプローチをかけていきます。

 

促したいのは行動変容。

 

・やったことがないことをしてみる

・違う見方で見てみる

・いつものやり方を変えてみる

などをアクティビティに織り交ぜ、

変化→自分への気づき→学び、成長

へとつなげていきます。

 

例えばじゃんけん。

「じゃんけんをしてください」というと、大体の人が勝敗が決するまで続けます。

これを勝ち負けにフォーカスしない設定(「合いこじゃんけん」や「711じゃんけん」 )にすることで、行動変容のきっかけをつくっていきます。(行動を選ぶのはあくまで参加者側にあり、ファシリテーターはきっかけの場づくりをしているだけ。無理矢理でない)

 

最後に、非日常的なアクティビティ体験をより日常に役立てる学びに変えるために「認知」にアプローチをかけていきます。

 

具体的な手法として「振り返り」を活用します。

自分自身がしたこと、しなかったこと

活動中のプロセス

結果としての今の気持ち

などをメタ認知で振り返ることで日常にも活かせる学びへと昇華していきます。

 

感情にアプローチするのか、行動にアプローチするのか、認知にアプローチするのか。

参加者をつぶさに観察し、今ここでの判断をして、もっとも相応しい活動を提供することで深い学びをつくっていけるようファシリテーターは心がけていきます。

 

 

 

ファシリテータートレーニングを終えて

ファシリテータートレーニングを開催しました。

アクティビティをベースに体験的にファシリテーションについて学ぶ会を発足してもう少しで2年。

これまでインプットをメインに毎回外部から講師の方を招いて開催していましたが、アウトプットメインへと転換する一つのターニングポイントになった会でした。

 

チャレンジした参加者の方からは、実際に自分が提供する立場になって初めて気付くことが沢山あったように見えました。

 

それは、

・何のための活動なのか

・言動と思考の一致は

・どのタイミングでどんな介入をするのか

・それはどんな判断材料のもとでか

ファシリテーターの中立性は保てたか

ジャッジメントな言動はなかったか

・プロセスをどう読んでいたのか

タイムマネジメントは適切だったか

 

などなどです(実施した人はどうぞ振り返る視点

としてご参考ください)。

 

これらアクティビティを提供する立場になることで(短い人だと5分)、仲間から様々なフィードバックをもらい、自身の次の実践(アクティビティを提供することだけでなく、自分がどう学びの場をつくっているのか、自分の癖に気付く人が多いです)につなげていく。

 

とても手応えを感じました。

また近々やりたいと思います。

 

 

アドベンチャー=冒険!?

英語を無理やり日本語に当てはめると元の意味が消えてしまうことってあると思います。

 

アドベンチャーという言葉もその一つ。

 

アドベンチャーから連想されるものは?

スカイダイビングやバンジージャンプなどの身体的、心理的負荷がかかる活動?

 

アドベンチャー=冒険と訳してしまっているところから、そうしたイメージが先行するのかもしれません。(もちろんそうした要素もありますが、すべてではない)

 

アドベンチャー=冒険

ではなく、

アドベンチャー

「Advent(到来、出現、訪れ)」

+「venture(リスクを覚悟で試みる)」。

 

アドベンチャーとは、「リスクを覚悟してチャレンジし、新しい自分を迎えいれること。自分の可能性に挑戦してみること」

と捉えることを、アドベンチャー教育の第一人者の方から学びました。


ワークショップという短い時間の中で、より効率的に上記のことを学ぶツールとしてアクティビティがあります。

そこで重視されるのは、まずは笑いやエラーを通して安心安全な場をそこにいるみんなでつくっていくということ。

お互いから学びあえる環境の土台づくりを丁寧に紡いでいきます。


アクティビティはレクリエーション的要素が目立ちますが、ベースには心理学や脳科学に裏付けされた理論があり、ファシリテーターによる周到な準備があります。

 

急に危険なことをやったりする、ということはむしろ滅多にないと言ってもいいかもしれません。 

 

冒険には周到な準備をし(エベレストなどの高山登山がそうなように)、チャレンジを掻き立てるような環境を整えたうえで初めてチャレンジを促す。

 

参加者自らがアドベンチャー本来の意味に近づいていけるよう、ファシリテーターはファシリテートしていきます。

 

 

 

WSプログラムデザインは指導案!?

WSのプログラムをデザインする時の視点は以下の通り(一例)。

1.ねらい

2.参加者情報(ファシリテーターが用意したプログラムを実施できる状態かなど)

3.アクティビティデザイン(何をなんのために、どうやって。時間/場所/人数/気候/どんなメンバーか/男女比/年齢層など)

4.導入(インストラクション)〜展開〜まとめ(リフレクション)

5.評価(何が効果をあげたか、ねらいに迫れたか、改善するとしたら)

 

指導案との共通点が多いことに気づく方も多いかと思います。

 

アクティビティは数分程度で行えるものから、じっくり数十分かけて行えるものまで様々あります。

そのアクティビティをどう提供するかは、授業をどうデザインするかとつながっています。 

 

「アクティビティ」という教材を研究すること、提供することで授業づくりに生かせる学びがあります。

 

ただいま、仙石PACEという団体でファシリテーションについて学べるセミナーを開催しています。

安心安全な環境の中でチャレンジし、自身の日常に生かす。そんな体験ができます。 

 

参加お待ちしております。

 

 

グループサイズ

WSでグループワークをする際の適正なグループ人数は8〜15人と言われています。

 

なので、クラスでアクティビティを実施する際にはグループサイズの微調整を意識するとよいです。

 

例えば1クラス30人だとして。

課題解決型のアクティビティをする場合、10人×3チームに分けるのも手です。

 

理由は、

人数が多いと関わり度合いが薄くなる

傍観者が増える

意思決定が難しい

などが挙げられます。

 

また、クラスの状態把握も大切な視点です。

グループワークの前段階のペアワークが成立しない状態ではグループワークは難しいように、クラスの状態に応じて何をどんな形で、どんなメンバー構成でやるのかを考える必要があります。

 

プログラムやアクティビティの目的に応じてその都度グループサイズを考えていくことも、プログラムをデザインするうえで大切な要素の一つです。

 

 

 

 

 

盛り上げるには?

活動(アクティビティなど)を提供する際に、参加者のモチベーションをどう引き出すか。

 

指導者は、勝ち負けや他者との無用な競争を煽ることでや、意味を感じにくい時間設定などの何かしらの制限でモチベーションをついついコントロールしがちな気がしています。

 

それは、WSのような場だけでなく学校においても。

体育の時間にゲーム性の高い活動(バスケや野球、サッカーなど)をした後に、思考が勝った負けたにしかならない子供たちがいます。

 

でもこれは指導者側の問題。

 

スポーツの場合は性質上勝った負けたは当然出てきますが、それだけではない部分にいかに目を向けられるよう働きかけるか。

 

競争<共走の考えを入れると、勝った負けたの対象が「相手」から「自分」たちに変わってきます。

例えば対戦するのは過去の自分たち。前回の自分たちをどう越えていくか、そのためにできることとは?

そこでは乗り越えられなかった壁を越えようと、結束して課題に取り組む姿が見られることでしょう。

 

また、競争相手を架空のライバルとして設定するのも手です。

「これから第1054576回ワープスピード大会をします!これまでの最高タイムは◯◯県立ホニャララ小学校です!」のように。

 

競争をできるだけ使わずに(または上手く使って)モチベーションを引き出す。

ファシリテーターとして心掛けたい視点です。