レジリエンススキル、今日のテーマは「癒し合う関係」。
「支援に来た私たちのほうが元気をもらいました。」
被災地ボランティアに来た方々が口々に言っていた言葉です。
若干のニュアンスの違いはあれど、多くの方々が同じような言葉を発していたように思います。
誰かのために何かをすることが自分のケアにもつながる。
癒すつもりが癒されている。
そんな関係が確かに存在していたように思います。
災害が起きいったん支援を受ける側に身を置いてしまうと、「自分には何もできない」「お返しできず支援を受けるばかりで申し訳ない」という心境になってしまう方がいたと思います。
ただ、上記のように実は被災した本人にはその自覚がなくても、支援者に対して与えていたものがあったのではないかと思うのです。
被災地では被災前の生活に比べ、日常がある有難さ、人の優しさ、たくましさをより感じる場所となり、そのことが訪れる人たちの心を動かしたのではないかと思います。
もちろんその中には、ひたむきにその場所で生きる人たちの姿がありました。
何かをしてもらうことに対して、特別な何かで恩返しをしなくていい、今そこで生活しているだけで十分いろいろなものを与えている。
もしそう思えたら、被災した人たちの気持ちも少し楽になるような気がします。
支援者に関わらず、被災者であっても自身のケアのために自分のできる範囲で構わないので誰かのために何かをする。
そのことが自身の癒しのために大切なことであると思います。