アクティビティを使った学びの場でファシリテーターは何に気を配りながら活動を決めていくか。
①感情
②行動
③認知
の3つの視点でアプローチしていきます。
参加者の方は始め、様々な心理的負担を感じています。(申し込みするかどうするか、申し込んだものの行くのに迷うとか、会場はあっているか、来てしまったものの会場に居場所を感じられないとか)
様々な心理的負担を越えてその場に立っている一人一人の「感情」の部分にまずはアプローチをかけます。(俗にいうアイスブレイクなどで)
感情がある程度クリアになっていないと、(心理的な不安状態が高いと)学びの妨げになってしまうので。
活動の中でその気持ちをクリアにしていきながら、アクティビティを通して参加者の「行動」にアプローチをかけていきます。
促したいのは行動変容。
・やったことがないことをしてみる
・違う見方で見てみる
・いつものやり方を変えてみる
などをアクティビティに織り交ぜ、
変化→自分への気づき→学び、成長
へとつなげていきます。
例えばじゃんけん。
「じゃんけんをしてください」というと、大体の人が勝敗が決するまで続けます。
これを勝ち負けにフォーカスしない設定(「合いこじゃんけん」や「711じゃんけん」 )にすることで、行動変容のきっかけをつくっていきます。(行動を選ぶのはあくまで参加者側にあり、ファシリテーターはきっかけの場づくりをしているだけ。無理矢理でない)
最後に、非日常的なアクティビティ体験をより日常に役立てる学びに変えるために「認知」にアプローチをかけていきます。
具体的な手法として「振り返り」を活用します。
自分自身がしたこと、しなかったこと
活動中のプロセス
結果としての今の気持ち
などをメタ認知で振り返ることで日常にも活かせる学びへと昇華していきます。
感情にアプローチするのか、行動にアプローチするのか、認知にアプローチするのか。
参加者をつぶさに観察し、今ここでの判断をして、もっとも相応しい活動を提供することで深い学びをつくっていけるようファシリテーターは心がけていきます。